一戸建てやマンションなど、住宅ローンで購入する人がほとんどだと思いますが、現在、ローン破綻によって20件に一件の割合で家を手放しているそうです。
行列のできる法律相談所 2013年9月1日放送では、ローン破綻によって住宅ローンが払えなくなったらどうすればいいのかを紹介してました。
住宅ローンを払うのが難しいケースは他人事ではない
実際問題、ボーナスカットや給料の減給の可能性は高いので、住宅ローンを払うのが難しいケースは他人事ではないでしょう。
行列のできる法律相談所での住宅ローン破綻のケースは以下のような家族のケースでした。
- 6年前に4000万円で一戸建てを購入
- 年収は600万円、月々10万円払い、ボーナス時35万円の35年払いの住宅ローン
- 務めている会社が経営不振によりボーナスカット
- 消費者金融でお金を借り、ボーナス払いに充てる
- 翌年もボーナス全額カットで、消費者金融からもお金を借りれずボーナス滞納
- 銀行から催促状がと催促の電話が・・・
- 月給も20%カットされ、月々のローンの支払いも滞り、4ヶ月ローン滞納
- 保証会社から「代位弁済通知書」の手紙が来て、残った住宅ローンの残額を一括で請求される
- 残額3000万円を一括で払えず、裁判所から競売開始決定の通知
- 競売は通常より安く売られるため、住宅ローンを全額払うことが出来ず、家は手放し借金だけ残る
- 迷惑をかけないように、妻と離婚し、妻子と別れることに
- 借金を背負いながら孤独に人生を送ることに・・・
代位弁済とは、ローン滞納が続いた場合に、住宅ローンを組んだときに契約した保証会社が住宅ローンの残額を肩代わりして、銀行に支払うこと。
この代位弁済が発動されると、直ちに住宅ローン残額の全額を請求されるそうです。
住宅ローンの支払いが厳しい場合の対処法
さて、ではいったいどのように対処すればよかったのか?
行列のできる法律相談所の顧問弁護士の先生方が教えてくれました。
返済計画を変更する
北村弁護士によると、一つの方法に返済計画を変更する(リスケジュール)方法があるそうです。
ボーナスカットになってボーナス分が払えない場合、ボーナス分をリスケジュールして一番後ろに回してもらうことで、月々の給料はあるのでそのままずっと支払いが続けることができます。
肝心なのはボーナスカットが決まった段階で銀行に相談するのがベストで、保証会社が一括弁済してしまうと厳しい状況になるので要注意です。
個人再生する(住宅資金特別条項付)
大渕弁護士からは個人再生する方法を紹介されました。
住宅ローン以外の借金を大幅に減らして家を失わずに経済再生する手続きをとる方法です。
住宅ローンが払えなくなると消費者金融からお金を借りてローン返済に充てるケースが多く、借金が増えてしまうことが多いとのことです。
こういった場合、個人再生を裁判所に申し立て、認められれば住宅ローン以外の債務を大幅に減らすことができるそうです。
ローン返済の負担が減るので少しは楽になりそうです。
ただし、住宅ローン以外の個人再生によって残った借金は原則3年で分割返済することになるそうです。
任意売却する
自宅をどうしても手放さないといけない状況では、菊池弁護士は任意売却を勧めてました。
競売よりは高く売れるので銀行に返すお金が少しは増えるので、その分借金が減るとのことです。
銀行と交渉できる間になるべく早くやるのが重要です。
自己破産する
借金の返済がどうしても無理の場合は、最後の手段として自己破産する方法を本村弁護士が勧めてました。
借金をチャラにするってことですね。
不動産などの高価な財産は失うことになるので、自宅はなくなります。
ちなみに、自己破産によって戸籍や住民票に載るってことはないようです。
借金を苦に自殺をするという考えはやめて、どうしようもないときは自己破産を選択して、再度出直すことにしましょう。
ちなみに、最初から自己破産をするつもりで借金をするという悪いことは、詐欺破産罪で逮捕されます。
来年は消費税が増税されそうです。
そうなると、消費税が上がる前に一戸建てやマンションを駆け込みで買う人が増えそうですが、住宅ローン破綻してしまうと悲惨です。
不動産は高価な買い物ですから、よく考えて購入するのがいいでしょうね。
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